2017/11/06

月が綺麗ですね


南国のパプアでの生活が1週間経ちました。
自由な外出が制限されているので、基本的にはずっと職場とホテルにこもりっきりなので、体感的には精神と時の部屋にいるような気分です。

いまは社畜として会社員として幾つかの仕事をかけもちしてるんだけど、ほとんどが文章書きの仕事なので、ホテルにこもってずっとキーボードをカタカタやってると、なんだか文豪になった気分になれます。

そういえば今日、ホテルで半日間ずっと断水状態でした。
朝から洗面が全くできず。トイレは溜まってる水がある一回だけ。
これまで何度か経験してるけど、水がないって結構ストレスになります。

仕方なくペットボトルに残った水で最低限の身だしなみを整えたんですが、
ホテルの他の客みるとみんな平然と普段通りなんですよね。
さすがというか、この国に滞在してるほとんどの人は、外国人含めみんな多少の断水とか慣れっこなんだろう。

この国はまだまだインフラ面が脆弱な感じだし、国土が広いのに都市間道路も整っていない。地方に行くには飛行機で行くらしい。
ラスカルって強盗団のこととか治安も不安定。
あと物価が異常に高くてサンドイッチ一つで350円くらいする。日本より食費かさむかも。

短い滞在だけど、経済発展するには課題が多すぎて大変な国だと感じた。
まあ一歩ずつ、着実にですね。



2017/11/03

スリランカコーヒーと女性の社会進出について


数年前からちょいちょい仕事で関わっていたスリランカのコーヒー、
未来世紀ジパングって番組のスリランカ特集の中で取り上げてもらったみたい。

最初は泥みたいなコーヒーだったけど、そこから品質改善やってみんなでワイワイ話し合って、現地で会社とお店作って、自分はその後まもなくスリランカを去ったので、その後にオーナーとローカルのみんなが頑張って盛り上げてくれているのは感謝の一言ですね。


このプロジェクト、もともとの社会開発の視点では、
2013年当時のスリランカは「都市部はどんどん発展していくけど、農村は置き去りだよね?いまはいいけど子供たちの世代になったらどうなるんだろう」ってとこが個人的な出発点だったと思う。

それと、現地でしばらく暮らしてて、紅茶はおいしいけどたまにコーヒーが飲みたくなる。でも当時は美味いコーヒー飲めるところがほとんどなくて、だったら自分たちで作ろう!ってとこがビジネス的な出発点。


メディア向けには、その一部としての「女性が活躍する」コーヒービジネスってコンセプトに焦点が当たっているみたいだけど、これは見る人によっては誤解を生む表現かもしれない。

スリランカって公務員とかは女性で役職に就いてる人も多いし、産休とかもガッツリ取得できるし、見方によっては日本よりずっと女性の社会進出は進んでいると思う。だから一言で「女性の社会進出支援」とかいってしまうと、スリランカについて誤解されてしまうかなぁと。

一方で、古き良きスリランカ文化が残っているところでは、嫁入り前の女性は親御さんがガッチリマーク、結婚相手も就職先も親が決めるなんてことがざらにあるわけで、こういうところに、押し付けにならない形でアプローチできたらなと考えたわけです。

お店のオープニングスタッフの面接のときもみんな親御さん連れてきてた。日本人の感覚からすると、仕事の面接でなぜか隣にしれっと親が同席してるってすごい違和感だったなーと。
そういう事情を振り返ると、いま女性スタッフ達が笑顔で(しかも外人相手に英語で!)接客してる姿なんて、ある意味奇跡みたいに思えるもんです。家が貧しくて高校行けなかった子とかもスタッフの中にはいますし。


社会開発の面については、たとえば売り上げの一部は生産者コミュニティに還元するし、病気で木が完全にやられた年には補償まで面倒を見る。こういうのも一言でいえば「フェアトレード」とか「ソーシャルビジネス」って言葉で済んじゃうけど、それを成り立たせるためにはいろんな仕組みとか考えがある。
全部は限られた時間で伝えられないから、「女性の社会進出」ってテーマで伝えてもらってるのかな。


注目されればとても嬉しいけど、その分ライバルも増えるし、色んな意見も出てくる。スリランカコーヒーに関しては、自分がそういう時に語り部になれたらいいなぁと思います。

とりあえず、スリランカでも国産の美味いコーヒーが飲み続けられますように。


2017/11/01

南国少年はどこにいる?


チャッピー、エサ!! っと言って食いついてくれる人はきっと同世代の人でしょう。
まさかあの元ネタになった国に仕事でやってくるとは、当時は思いもしなかった。

というわけで、現在お仕事でパプアニューギニアの首都・ポートモレスビーに来ています。所属は会社員になりました。 


さてパプアでの仕事ってどんな内容かというと、、実は自分でもよく分かっていない。
そのままいえば、「道路管理の技術研修の計画を立てるための戦略作り」という仕事を任されている、らしい。 

ほんと自分でも何を言ってるのかよくわからないけど、戦略作りっていう言葉の魔力でなんとなく口をモゴモゴさせながら乗り切ってます。
「どうも、私が噂の戦略アドバイザーです。」とか名乗ったらすごく怪しくてワクワクしますね。もしくは逮捕されそうですね。 


さて仕事が意味不明ならプライベートでパプアを知り尽くしたいところなんですが、 何と会社からは基本的に自由に外出するのは禁止という指令が。。
パッと見て南国らしくとても温和な雰囲気の場所なんだけど、隠れギャングとかがいて意外と危険らしく、用心しないといけないとのこと。
 たしかにただの強盗・野盗くらいなら見せ金置いて逃げればいいけど、身代金目的の誘拐とか組織犯罪されたら大事だもんね。


 パプアくんたちのようにどこでも自由に生きれたら楽しいんだけど。
 畜生、こんなルールに縛られて、おれはいつの間にチャッピー(=犬)側になってしまったんだ。。
ちなみに上述の隠れギャング、名前はラスカルって呼ばれてるらしい。こっちはアライグマ。
これならタンノくんやイトウくんいてもおかしくないよね。


とりあえず今回の滞在は2週間だけなんですが、またそのあとクリスマス近くまで再訪の予定です。
宿泊場所のホテルに戻ってもやることないので、ひたすら何か得体の知れない戦略を練り続ける毎日。 
今年が終わる頃には、きっと孔明もびっくりの戦略家になっていることでしょう。


いくぜ、チャッピー!!


2017/02/13

社会開発とはなんぞや


社会開発とかの仕事に関わるようになって思うこと。
過去何十年に渡って大量の金が先進各国からつぎ込まれたというのに、
なぜいまだに貧困がなくなってないのか。という疑問。

いや少しずつは改善されてきているのかもしれないが、
例えばこれまで費やした頭脳と援助金を、花に水をやるかの如く、空からばら撒くのと比べて、
果たして大きな差があったのだろうかとか、そんなことを考えてしまう。


お金を空からばら撒く、という表現をしたけれど、自分自身はマイクロファイナンスだったりBOPだったりフェアトレードだったり草の根支援だったり参加型開発だったり、そういう理念はとても大切だと思います。だからこそ、それがただのばら撒きよりもよっぽど効果的なんだって思いたいわけですが、実際にやってみるとプロジェクト自体お金もかかるし、失敗することも多い。現実にある事例として、人材と時間をかけたあげくに残ったのはばら撒いた物だけ、とかシュールすぎるでしょ。


そうならないように頑張っていきます。


日本でのいじめ問題とか見てて思うんだけど、こういうずっとなくならない系の問題に挑戦するとき、出発点の物の見方にそもそも落とし穴があったりするケースが多い。例えば「いじめっ子をなくす」キャンペーンをしたとすると、いまいじめをしてた子はそれをしなくなっても、また新しい子がいじめを始めたり。ジャイアンがいなくなったらスネ夫がガキ大将になるというあれね。独裁スイッチ参照。結局いたちごっこになってしまう。

だから個人的には、大量にいるいじめっ子候補を全てケアするより、ターゲットになりやすいいじめられっ子を底上げしてやることが正しいアプローチの仕方だと思っています。


それはともかく。
開発については、教育と少し違う。「経済成長」とか言うけど、子供に新しいことを教えたり社会性を与えたりという「成長」とは違って、途上国の村はある意味すでに一度成熟したコミュニティがあって、昔ながらの経験だったり技術もあったりする。子供ではなく、むしろ年配のおっさんや中年だと思えばいい。


つまり先進国が若者で、途上国がおっさんなんだ。と思うことにする。
そして年配の人になるほど、頑固だったり、昔の観念に縛られることが多いし、新しいことやイノベイティブなものへの適応力がなかったりするから、先進国の入れ知恵がうまく機能しないことが多いのかもなぁと。

「これまで」と「これから」を融合させる方法、これにはきっと一般解がなくて、だからこそ「社会開発」というフワッとした(もしくはちょっと怪しい)分野の専門家が存在するんだと思う。


2012/11/01

ハッピーハロウィーン


いつになったらこの雨は止むんでしょうか。
ここ数日、丸一日中降り続けてるぞ。


さて新しいプロジェクトを始めて1ヶ月になりました。
目下の対象地として考えている農園や森については、大方回り終えたのかな。
この長雨のおかげで農園に行く度にヒルに咬まれ・・足がものすごくかゆい。

ヒルは雨が降って湿った土から這い出てきて、靴を伝ってニョキニョキと登ってくるホラーな生き物です。以前も何度か被害にあっていて、慣れてくると地面を見て「ここは出そうだな・・」とか分かってきます。

そのため今回は日本からビジカジ兼用の山登りも可能な完全防水シューズをもってきて
万全を期したつもりだったんだけど、それでも靴下の上から。。というバイオハザード。

一方、同じ場所をサンダルで歩いていく農園の労働者とか、なんで咬まれないんだろうね。
あの人たちは大自然マスターか何かでしょうか。なんでおれだけ被害にあうのかわかりません。



プロジェクトの対象地域はスリランカ中央部、キャンディを拠点として、
マータレー、ヌワラエリア、ケゴール、そして昨日はバドゥッラの管轄地区まではるばると足を運んできました。
どこも車やバスで何時間もかかる道程ですが、昨日のバドゥッラはなかでも一番大変。


なにしろ、霧がすごい。


日本人なら身の危険を感じて出歩かないレベルの濃霧のなかを、
しかも険しい山道のなかを、何時間も運転しつづけるランカ人はすごいなーと思います。
目の前の数メートル先すら見えない状態で、一歩間違えれば崖からまっさかさまという場所でした。


これからしばらくは遠出することは少なくなり、身の危険も少なくなりそうですが
そろそろちょっとしたデスクワーク+コーヒーの輸入・輸出の話を進めていかないといけません。

いままで会った人物の相関関係とか、黒い噂の整理とか。
政治家や公務員、ビジネスマンが絡むと必要以上に余計な心配事が増えてくるので大変です。


色んなものが晴れると嬉しい今日この頃です。

2012/10/15

鬼が島の冒険

週末にカウンターパートたちと一緒に、
東海岸のトリンコマリーに行ってきました。

電力施設のバンガローみたいなところに泊まり、
海辺ではなぜかスリランカアーミー、エアフォース、スペシャルフォースといった
蒼々たる面子と飲んでは泳ぐを繰り返すというはっちゃけぶり。


10年ぶりくらいの海水の味は、しょっぱ過ぎました。。
海ってなんかこう、もっと美しいものが見れると思ってたのは、幻想だったんだな。


STF(スペシャル・タスク・フォース)の軍人はLTTEとの紛争でも活躍したというツワモノですが、
外見はただの腹の出た飲んだくれのおっさんだったのが衝撃的。
この人も紛争時は敵兵を殺したりしてたんだろうか・・想像がつかない。


カウンターパート曰く、
なんでかこれからのプロジェクトを進めるにあたって、
こういう人たちと顔なじみになっておいたほうがいいとか、
そんな理由も兼ねてのトリンコ旅行だったようです。嘘つけー!!

しかし、犬(Army)、猿(STF)、雉(AirForce)と例えると、
確かに彼らを味方につけたら完全に桃太郎さんの最強布陣だよな。
あれ、おれはたしかコーヒーのプロジェクトで来たんだけど。。きび団子とはこれ如何に。


さてさて、
これでキャンディに到着してからの最初の一週間は怒涛のように過ぎ去ったのですが、
一転してここ数日は何もすることがなくなってしまいました。

まずは自宅のガスとか冷蔵庫を手に入れたいんだけれど、
手伝ってくれるはずのお手伝いさん、約束してたのに来ないんだもんな。
住み始めて一週間経つのにガスと冷蔵庫がないなんて餓死してしまうよ、パトラッシュ。

そしてプロジェクトサイトにも個人でどんどん足を運びたいんだけど、
色んな事情があってかそれもすぐには出来ないみたいです。

とりあえずはこれからスリランカを訪問してくるという私の日本人ボスを待って、
今週中にしっかり作戦を練らないとなーと思います。


外は超大雨。季節は雨季に入ったようです。

2012/10/09

ついに一人暮らしです。エサ募集中。


なんだか色々とあって、またスリランカにいます。
10月1日に来スリしてきたんですが、やっとキャンディ県に住居が決まり、
新しいプロジェクトを開始する準備が整ってきました。

今回はJICAではないですが、仕事の内容はまた徐々に触れていければと思います。
というか、7月以降ブログを更新していなかったにも関わらず、
スリランカ協力隊員の何人かはたまにチェックしてくれてたみたいで、かたじけない想いです。


どうやらこのサイトの右上に貼り付けてある金魚のエサやりゲーム(?)が
そこそこ好評みたいですね。


昨日は早速カウンターパートの人と、
ケゴールとヌワラエリアの県境らへんにあるというお茶畑に行ってきました。

ヤティヤントタ。聞いたことない。

キャンディから車で3時間、そしてフィールドワーク5時間、会議が3時間、そして車3時間で帰宅。
色んな虫に咬まれました。全身筋肉痛です。朝早くて寝不足です。

こっちに来てから一週間、こんな感じでかなり飛ばしてきたので、
さすがに今日はお休みをいただきました。

このカウンターパート、なかなか骨がありそうで楽しみです。

来週以降の予定は未定。何か面白いことができたらいいなーと思います。