2010/06/26

"JABULANI"

時刻は午後六時を回っている。

夕刻だというのに湿気が充満して蒸し暑い。

空港からホステルへと向かう車の窓からは、

黒いブラインドの間から垣間見える黄色い光と、

おびただしいクラクションの音が交錯している。

その音を聞きながら、「ああ、ようやく来たんだ」と

やっと実感することができた。


どこか宙に浮いた気持ちが、少しずつ地面に落ちてきた気がした。